祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

佐藤徹の絵、ニースの絵画。

袋井にある実家の松の木が茶色くなって枯れてしまいました。祖父の父が、つまり私のひいお祖父さんが植えた松で、祖父の他界と時期を同じくして、病気になってしまったようです。よく成長していた松でした。母に聞いたら、もう切ってしまったようです。

私が祖父の絵の好きなとこは、躍動感溢れる線とか、色彩の選び方とか色々ありますが、一番魅かれているのは明るい絵の具を使っていても、どこか悲哀を感じさせるところです。

私が数ある祖父の絵の中で1~3番目に好きなのは、ピンクっぽい色でニースを描いた、雨が今にも降り出しそうな感じのこの絵です。祖父に言ったら「そうか~?」とのんびり言っていましたが、私はそう感じます。

祖父は自分の絵を一生、追い続けながら、そのために色んなものを失ったと思うのです。それでも死の間際まで絵を追い続けました。

絵って、ちょっと不幸なほうが、いい絵、何かを想起させるような絵、心が震える絵が描けるんじゃないかと、私は勝手に思ってます。

 

あ、でもピカソはいい年になっても十代の女の子に恋したりで幸せそうだなあ。

f:id:SatoAki:20131010002942j:plain