祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

アトリエ@11/28

一昨日、アトリエの整理と、画歴の整理・改良と、佐藤徹が今まで作ってきた絵にのせる詩のようなものが入ったファイルを探したりしてました。祖父が若い頃の写真や、クレヨンで描いたような古い絵や、瑛九賞、文部大臣奨励賞、パリ賞などといった数々の賞状、アトリエの数カ所に貼ってある奮い立たせるような言葉、新聞の切り抜きやどこかの会報誌に寄せた文章などがあって、びっくりしたり懐かしくなったりしてました。気に入った写真だと引き伸ばして、飾ったりしまったりしてて、外国へ行ってちょっと気取った様な祖父の写真もあり、面白かったです。

 

孫である私に充てた文章があって、(祖父と話したことがある方ならご存知かもしれませんが)ちょっと意味が分かるような分からないような文だけど、愛のある言葉がありました。文章の最後の「さようなら」という文章の最後に「。」を付けないとこが、またすぐ会えるよという隠されたメッセージなのか、単に忘れただけとも見えるとこが、すごく祖父らしい感じでした。

 

ホームページを作る際に、佐藤徹の色彩感覚にフォーカスしてタイトルを作ってしまいました。でも色だけでなく、線の新鮮さというか走り方が一見、雑に見えますがとてもパワフルな流れ方で、ちょっと真似できないなと思いました。祖父はそういった観点からの絵の描き方に、すごく重きを置いていたので、当然なのですが、一気阿世という言葉をよく使っていました。

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また外国の写真もいっぱいありました。実は俳優の高倉健さんとパリ?で会ってお茶したと言い、そのときの写真が2枚くらいあります。「絵で食べていけて、また旅ができるなんていいじゃないか」と、お言葉をかけていただいたようで、祖父は嬉しかったのか、やっぱりそのときの写真を引き伸ばして、アトリエに額入りで飾っていました。それにしても、有名人にパリで会うなんてすごく運がいいなあ。