祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

オシャレな嘘

今日は絵画教室へ一日行って来ました。

 

来年3月この会で展覧会があって、思えば微妙なときに絵画教室の会へ入ってしまったものですが、10号1枚、SM4枚を油絵で、家に帰っても描かなきゃと頑張ってます。油絵は乾きが遅いから大変です。

 

うちの祖父はざざっと線を描いて、色を乗せる作業においては描きながら遠くから見るのは勿論のこと、写真やホームページに載せて見て、どこが良くないか、それはそれは厳しくチェックしていました。

 

今日私が学んだことは、絵を面白く見せるために葉っぱなど嘘の向きで描いてもいいことと、やっぱり頭の中でイメージして描く抽象画だから檸檬の木や人物は写実とは言わないまでもマグリット、ダリ、キリコのように意識して描くといいと言うことでした。

 

祖父があまりにも絵を事もなげに描くので「ああして描けばいいんだ、簡単じゃん」と思いましたが、そうでは全然なかったです。風景画だけを祖父は描いていましたが、日本の風景のよく見慣れたような、あまり美しい景観とは言えない看板、無骨な電信柱、空を無様に横切る電線、路上に停めてある邪魔な自転車をデフォルメして(嘘をついて)、佐藤徹という色と構図でオシャレに描きあげる計算力、構成力はやっぱり大変なものだなあと改めて思いました。

f:id:SatoAki:20131218020249j:plain