祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

絵を描いて生きてくことなんてできない。

タブレットの時代になって1番割を食ってるのは絵画や彫刻、日本画などのアート作品ではないでしょうか。だから現代美術というジャンルができ、複雑化してるのかな?

あと、日本ではまだそれほど顕在化していないですが、アメリカなんかでは新聞社がネットに食われて廃業が相次いでるとも聞きます。。

 

祖父は亡くなる前に病室で絵をああしろこうしろと言っていたのですが、出来たのはほんの僅かであとは諸般の事情もあり難航してます。

なんで難航してるか考えてみると、祖父にも私にも共通して思ってることは、絵を大事にしないような人にまで無理して、頭下げてまで絵なんて売らなくてもいいとどこかで思ってるからではないでしょうか。ましてやこのご時世ですから余計にそうです。

 

そうすると私が傍から見ていい絵を、祖父が要らん絵はどんどん破いて捨てろと言っていたのも道理です。祖父の言ってることは絵が売れるのはやぶさかではないけど、無理して買って欲しくないということでしょうか。画家っていうのはどなたも偏屈な人が多いです。

 

絵は描き終わるまではアートですが、売買の時点ではドライに言うと製品で、売らんがためには売るに当たっては他の製品と同様に頭を下げて売る姿勢で、売りたかったら営業活動も積極的にやる必要があったのかもしれません。

 

私は祖父の絵を売ったお金で暮らす気はないし、絵を売るより広められたら万歳です。でも果たして富裕層が行くであろうゴルフ場などに絵を飾らせてもらうか、展覧会を何度もやるべきか、新聞やテレビに宣伝してもらうか、私が絵を描いて三世としてブログやホームページなどで話題性を作るかとか考えたり、どの方法がいいのか分かりません。私が絵を描くとなるとまた話がややこしくなりそうですし、こうやってブログにアップするくらいが丁度いいのかも。

 

祖父の絵は家族だけで愛でるべき絵なんでしょうかねえ。祖父の死から半年以上経ってますが、色々考えることや祖父の思惑がはっきり見えないことなどで少し疲れてきました。祖父が文部大臣賞の絵を燃やしたというのを聞いただけでこの苦労は予測できたでしょうね。

何かいい考えはないかな…。今日は愚痴っぽいブログになり申し訳ありませんです。