祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

竹内栖鳳の班猫みたいな

雑誌のPENやBURUTUS等のグラフィックデザイン、アート特集が好きで出ていれば買っているのですが、ここ最近見逃してるだけなのかも分かりませんが、全然見なくなり寂しい限りです。Webデザインの特集で中村勇悟さんとか載ってて、当時はWebなんて知らなかったので面白かったんだけどな〜。

 

今日は展覧会の午後の当番の日でした。

午前中は来てくれる人が多かったようですが、午後になって雨足が強くなり、来てくれる人が少なくて寂しかったです。お客さんが描いてる人の知り合いが多いということがあるのかないのか分かりませんが、絵の評価にシビアにツッコミ入れてくれる方が多くいらっしゃったようです。

私も絵画教室の先生のお知り合いの藝大出の方がお見えになって、評価や技術的なことを教えてもらい貴重なご意見をもらえました。私の絵は夢の尻尾を追いかけるような感触の絵なので、夢から半分覚めた視点で物を見るということが、逆に必要な感じです。

 

ところで、最近は猫の絵が描きたいと思い立ち、スケッチブックに猫の絵ばかり描いてます。

というのもブログを見ていて猫の画像で癒されるという趣旨のタイトルで、癒されたくて開いたら多くの野良犬、野良猫が人間の勝手な都合で捨てられたりして、年間17万匹が安楽死ではなく殺されているというのです。ブログはそのあとかわいらしい猫の画像で埋め尽くされてましたが、かわいらしい写真で引きつけられて、やられたと思いました。

私は無類の猫好きで、東京のアパートは残念なことに猫が飼えないけど、代わりにボランティア団体へ寄付したりしてて、それでもなんだか良心の呵責に耐えられない感触がします。

幾らか家族に支援して、実家では母親が野良出身の猫をもらい受け、静岡にいた時に私は、なんだか猫を狭苦しいボックスに入れていたブリーダーのところから猫を“買い”ました。

ちなみに“買った”ほうの猫は、ちょうど私が精神的にまいっていたときで、知り合いにブリーダーの所に連れてかれて一目見て癒され、この子がいれば辛いことも忘れられると思って、家族の一員にしました。

 

竹内栖鳳さんは八百屋で譲り受けた猫のことを勿論かわいいと思って描いたのでしょうが、ただかわいいと思って描いたのではなくて、現実の猫っぽい仕草まで愛してよく観察して描いているのが分かります。でないとあんな一瞬の姿勢の猫は描けないんじゃないでしょうか。竹内栖鳳さんには挑むべくもないですが、猫の絵を描いてみて、また見てもらいたいと思います。

ちなみに祖父は特別動物好きではなかったようですが、なぜか猫と縁があり、晩年猫の絵にトライしてみましたがうまく描けなかったとぼやいてました。猫はじっとしてませんものね。