祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

等迦会の展覧会にて

今日は親戚も交え、佐藤徹が属していた国立新美術館でやっている等迦会の展覧会に行って来ました。全体的に色んなジャンルの絵が飾ってあり、息苦しくない印象でした。あと大きい絵ばかりで出すほうは大変だなあといった感じです。

祖父は生前この絵を東京でやるなら展示して欲しいと指定していて、それが今飾られている〝白い街〟と〝コートダジュール〟です。〝コートダジュール〟は去年の始めに描かれた絵で、祖父的にはもう身体が疲れてこんな大きな絵は描けないと、ひいひい言って描いてたそうですが、地中海の青が美しく、何度も観たくなるような吸い込まれる透明さのある絵でした。

〝白い街〟は多分、昔描いた絵だと思うのですが、木村忠太さんのタッチに似た絵で、白を表現するために色んなピンクやブルーや薄いイエローを使った絵で、異国の街に来たような気持ちにさせてくれる絵です。

祖父の残したキャンバスを使って絵を描いてみたら、キャンバスの生地が荒くて使いづらく、よくこれを使って描けるなあと思いました。経験値が凄過ぎるんですね。

油絵の具も大量にあって、まだまだいっぱい絵を描きたかったのだなと思うと、切なくなってきました。

鑑賞後に3階のフレンチレストランでお昼をいただき、祖父の思い出話に花を咲かせました。祖父はレストランなどで食後のコーヒー(祖父は決まってエスプレッソでした)を出されたときに出てくるブラウンシュガーを、黒糖だと言って食べていました。本気で黒糖だと思っていたのかどうかよく分からない祖父でした。

あとお肉が大好きで、1人で焼肉にも行ったらしいです。そういう背景なのか、うちの家系は多くの人が若干?太り気味で、食いしんぼうの料理の得意な家系になりました。

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