祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

銀座の画廊へ

今日は絵画教室の先生である横島庄司先生の絵を観に、銀座のギャラリー惣まで行ってきました。展覧会のハガキとiPadで道を調べながら行って、そう迷わずたどり着きました。少しご年配の方や若い方も観賞にいらっしゃってて、あまり銀座の画廊で緊張するということもなく観てきました。

 

展覧会の案内のハガキでは青い四角の中にヒビ割れと濃淡があるように観れたのですが、実際に実物を観るとどうやって描くのか分からないけど、画面の凹凸で光を受けたり受けなかったりがキラキラしていて面白いと思いました。実物を観ないとやはり絵画って分からないものです。

先生はどうゆう画家が好きなんだろう、どういう道を経てこういう絵になったんだろうと思って質問してみたら、ユダヤ系でアメリカの画家であるマーク・ロスコさんという抽象表現主義の画家が好きだと仰り、その方の名前は私には初耳でしたがWikipediaで読んでなるほどと思いました。1940年代頃の作家のようです。

ところで先生はよく絵を描くときの私に、もっと写実に描いたほうがいいと仰られます。それで先生がどういう感じの絵を描かれるのか、ネット検索以外ではあまり知らなかったのですが、写実画が上手く描ける上でこういった抽象表現を描かれるのだなあと思い、自分のスタイルで絵を描く道は険しいなと改めて思いました。

あと個人的には、額縁の感じがちょっと変わってるなと思って聞いてみたところ、箱縁という仕様の額縁がありそれが現代アートの絵画を立体的にというか、絵の質感を損なわずに鑑賞できるということを知りました。

 

明日は佐藤徹の等迦会の展覧会を観に、六本木の新国立美術館まで行ってこようと思いましたが、大雪予想のため別の日にしました。

やっぱりモネが好き。

今日は国立西洋美術館のモネ展に行ってきました。

 

正直に言ってまたモネ〜?という気はしたのですが、木曜の平日にも関わらず結構人がたくさんで鑑賞するのに苦労しました。

 

やっぱり改めて観てもモネは素敵です。他にもボナールやゴッホセザンヌなど印象派の絵画がありました。モネが本の挿絵に描いたものや、ガレの花瓶や、なぜか一枚だけピカソもありました。油彩画を描く前の段階のデッサンみたいのもあって、観ていたのですが、あれだけ観ても、これはモネの絵だって分かりました。

 

それにしても日本人はモネが好きだなあ。風景画で淡い、清廉で可憐な感じを好む人が多いのでしょうか。展覧会の会期中の中頃なら空いてると思って言ったのに、じっくり観ることができず、カタログを購入してきました。

 

ちなみに祖父が印象派をどう思ってたかは謎です。祖父と絵の歴史についてもっと語りたかったけど、祖父は耳がすごく遠くて、あまり会話にならなかったりしました。歴史よりも、一枚でも多く絵を描きたい様な人でしたね〜。

以前、ブリヂストン美術館でやってたセーヌ河辺りに的を絞った展覧会のカタログを見せたら、それは気に入って暫く私から借りていました。

2/4の絵画教室

今日は、横島庄司先生の絵画教室の日で、ヨイコラショと行って来ました。前にも書いたように荷物が多いので、色んな物や人にぶつかりながらの歩きです。朝、小雨も降ってたし。早くカートを買おう…。

 

今日はサムホール4枚を何としても仕上げて、3月の林檎の会の展覧会に間に合わせなければならず大変でした。そこで初めて完成した絵に自分のサインを入れるということを経験して書いたのですが、やっぱり祖父のようにスッと書けず、悔しかったです。一番細い筆でやったのになあ。

私はデッサンや写実画に結構?弱いです。そういえば祖父の絵で、デッサンっぽいものを一度も見たことがありません。美大を受験する際、デッサンのレクチャーは受けたのですが。どうやって描いてたのかな。チラシの裏に太いペンでササッと下絵の練習してるのは見たのですが。

横島先生は昔、映画スターのブロマイドを見て、絵の練習にしてお小遣いにしていた(!)などと仰り、藝大へ進学するにはそのくらいしなきゃ駄目なのか、凄いな〜と思いました。

それにしても佐藤徹の描いたあの線はどうやってあの極致になったのか、今となっては謎です。生前から神秘的な祖父でしたが。

今、想像(妄想?)だけで描いてる絵の中で、プールの中に丸いオブジェクトを描きたいと思っていたのですが、地球を描くのも、地球儀も、ましてや月を描くのも難しく、はてなブログをさまよっていたら素敵な写真を発見し、これだと思って2度描き直した絵を3度目の正直で描き直しています。

先生が月は描くのに難しい、苦労している人がいたよと仰ってて、どうしたものかなあと思いました。月といえばセーラームーンが出て来る、いささか幼児性の強いワタクシですが、あの漫画家は月なんてどうやって描いてたかな…?最近愛蔵本が出てるのを見かけますが。

絵を描いてると、こんなの画像検索や⌘+Z(Macのやり直しのショートカット)ですぐなのに〜と、デザイン脳のノイズが邪魔してくることがあり、黙々とその考えの中で絵に向き合うことになってます。

 

ちなみに帰りは雪が物凄いときに丁度ぶつかってしまって、雪がまず降らない静岡県西部出身の私には大変でした。

商売としての絵画

佐藤徹はあまり商才がないというか、少なくとも商売に興味がある画家とは言えませんでした。むしろ売れる絵を描くなと自らに戒めて、絵を描いていました。

 

でも、それなら売れる傾向の絵を描いたらイラスト、売れない傾向の絵を描いたらアートになるんでしょうか?祖父の絵でざっくばらんに言えば、明るい絵は売れる、暗い絵は売れないということかしら。確かにそう考えると、売れる絵ばかりではつまらないというのは私の好みとは一致してきますが、まあ難しいことはよく分かりません。

 

お金を出すほうからしたら多くの方がよほどのお金持ちでない限り、一生に何回買えるか分からないという一大決心をして、なくても別に生活には困らないというお買い物をするんだもんなあ。その絵が暗くて、せっかく玄関に飾ってみてやっぱり玄関が暗くなったら、がっかりするだろうし。

でもピカソの絵を購入したけど、なんだかよく分からない暗い絵だったらどうなるんだろう?やっぱりがっかりするんだろうか。私は自分で油絵を漫然と描いてる中でときどきそんなことを考えてしまいます。

 

そういえば以前にロックシンガーの矢沢永吉さんが、詳細は忘れましたが、ダウンロードできる文化は大したものじゃないみたいなことを言っていて、なるほどと思いました。矢沢さんといえばライブパフォーマンスが有名で、全国の(主にヤンキーっぽい?)方々が熱く集結するライブですよね。確かにライブの映像をいくら無料でダウンロードしても、カラオケ程度に曲を耳コピしたいならともかく、その場の臨場感や聞こえてくる音って違うもんなあと思いました。

絵画もその場に行って観てみないと本当にいい絵かどうか分からないと思うのです。まあ、ぱっと見で判断されがちなので、絵をじっくり観てもらいたい側からするとがっかりすることが多いのですが。

 

昔、祖父が文部大臣奨励賞をもらったときの絵は、“夢街道”というタイトルの南仏ニースの絵なのですが、そのときの絵はどこへやったの?と聞いたら

「あんなものとっくに燃やした」

と言っておりました。勿体無いと思うのは私だけではない筈だと思います…。

その賞だけで売れると思うのですが、へそ曲がりな祖父でした。当時まだ私は学生で、子ども心にもいい絵に見えたのですが。

 

練馬区立美術館での展覧会

私がいま現在所属している林檎の会という絵の教室で第四回絵画展が、正式に決まったのでこの場を借りてお知らせしようと思います。

 

会期:2014年3/4(火)〜3/9(日)

時間:10:00〜18:00(初日は14:00〜、最終日は15:00まで)

場所:練馬区立美術館2F区民ギャラリー(西武池袋線中村橋駅徒歩3分、駐車場なし)

入場料:無料

絵画教室の講師である横島庄司先生も賛助出品されるようです。

ちなみに私は3/5、3/6の午後にいます。

※佐藤徹の展覧会ではありません。あくまで徹の孫の私も出品している展覧会です。

 

またちなみに横島庄司先生の銀座での個展もあるので、よろしければ行ってみてください。

会期:2014年1/28(火)〜2/8(土)※日曜休廊

時間:11:00〜18:30(最終日は16:30まで)

場所:〒104-0061東京都中央区銀座7-11-6徳島新聞ビル3F

電話・FAX:03-6228-5507

URL:http://www.gallery-sou.co.jp/

 

銀座の画廊で個展なんて、画家からしたら一種のステータスでいいなあ、すごいなあと思います。佐藤徹の個展も銀座でやってあげたいな。昔、祖父がまだ若いときはやってたそうですが、詳細は私も知りません。祖父の経験から、色々画廊についての話も言ってましたが手伝えなくて残念です。

表現者として

佐藤徹アトリエと看板を出して、幼稚園から小学生くらいの子ども向けの絵画教室に日曜の朝、毎週だったかな?無理やり行かされた(といってもアトリエまで数歩)思い出があります。今思えばあのとき素直に受けていれば東京藝大にでも行けたかも知れません…?ちなみに祖父は美大に行きたかったけど、父親が戦争で亡くなり、経済的な事情で学校で絵を習うのを諦めざるを得なかったと聞きます。私が地方のとはいえ、一応美大に入ってどんな思いだったか…。

絵画教室の当時、私は幼稚園児か小学校低学年で、朝からの教室だったので眠くてぐずりながらだったのを覚えています。内容はというと童話から絵をイメージして自由に描いてごらんとか、クリスマスに向けて紙の上にツリーを模した紙を貼って、折り紙や何かで自由にクリスマスツリーを表現しようとか、花の絵を描いてみるとかそんな感じだったと思います。ときには他の子どもの親御さんの参加もあり、それがキラキラしててきれいに思えたので、それを見てすぐ真似したりしてたのを覚えています。楽しかったかどうかは忘れましたが、負けず嫌いな子だったのはよく覚えてます(笑)。

今日はお決まりの(大人の)絵画教室でした。まだまだ熟成されてなくて、OKのサインが出ないので、少々焦り気味に油絵を描いてました。しかも時間がないのにプロットをやや大きく変えたい、変えなきゃと一部大幅に描き直しました。

また今日はピエール・ボナールという画家の絵を知りました。色彩の魔術師というくらい色をうまく扱うフランスの画家です。私は祖父の絵を見ていて分かってたはずなのに、白の中に黄色い色があるとか、青と一口に言っても色んな青があるという基本的なことを忘れていました。言ってしまえば子どもの描くぬりえのように描いていて、自分はなんて絵が下手なんだと思い知らされました。

私が油彩画を祖父の死後に再び始めたのは、祖父の絵の続きが観たいと思ったからです。勿論、どう足掻いても祖父の絵を他人が代わりに描くことはできませんが、表現者として、デザイナーと画家の二足わらじで、破綻しないように気をつけつつ、やれるとこまでやっていきたいです。

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パソコンの接続と東京での展覧会の告知

今日の夜に注文しておいたパソコンが届きました。開けてみたら、年々パソコンの部品というのは小さく高機能になってるはずなのに、以前使っていたパソコンよりもなぜか大きいのがなんだか不安です。しかもWindows8もしくは8.1というやつなのでモニターを押せば反応するし、気軽に持ち運びができるとのことですが、イラレやフォトショを使う私には一切不要な機能なので、なんだかなあ。ちなみに私のモニターでは押しても反応しませんでした。モニターも対応してないとダメなのかな。

 

パソコンの接続やインストールをやっては上手くいかず、休み休みやってました。モニターのコネクトが今までのと違うとか、この同封の部品何?とか、無線LANが機能しないとか、今までのiTunesが全部パーだとか、なんだか勝手が違って使いづらいとかありましたが、なんとかほぼ終わりました。でも1番不安なのがWindows9の発売日が今年か来年かと、まことしやかに噂されていることです。くるっと方向転換されたらどうしよう。Windowsの最初の画面で、企業の広告が出て課金させようとするところもイヤですね〜。

 

Macだったらそういうことはなかったかもでしょうが、発売日の発表が12月に入ってからもなかなかなくて、諦めてWindowsのカスタマイズパソコンを注文している前後に出てきて、Mac導入のチャンスを逃しました。あとWindowsMac、細かいことに気にしなければ使い勝手に大差はないと思うのですが、Macは私が見てたWindowsにくらべて12-13万くらい値段が違います。更にオプション付けると、更に更にはるかに高くなり総額144万超すとか。ああ〜、Mac欲しかった。でもあまりにも高い…。

まあこれで祖父のサイトの制作の再開をしていこうかと思います。

 

それと等迦会の展覧会が2/5〜2/17(2/12は休館日)ということが明らかになりました。

他の先生の方々の絵に交じって、祖父の絵は大きいのが2枚飾られます。

場所は六本木の国立新美術館の展示室3階3Aで入場料は無料です。2/8の13:30からギャラリートークがあります。

10:00〜18:00(入場は17:30まで)、最終日は15:00閉場(入場は14:30まで)です。

お越し頂きご覧になって頂ければ幸いです。