祖父と私と絵画のはなし

画家であり、祖父である佐藤徹のブログ。アートのこと中心です。

絵画の評価

今日も引き続きちょっとシビアな話になります。10月に佐藤徹の絶筆である月光荘の絵の具で描かれた絵画の小作品の展覧会を予定してましたが、中止となりました。

 
というのもまず、そこの店舗で遺作展をやると税金を取られるから駄目と展覧会の店舗から言われました。なんのことだろう、そういえば故人の遺した絵画の評価って誰が決めるのか等、色々疑問に思うことがあって、税務署に問い合わせてみたら絵画は相続の対象で、基礎控除は相続する人の人数、また絵画の総額が7千万円以上であれば(売れてもそこまでは全然いかないのは当然で遥かに少ない金額ですが)相続税がかかるというのです。また展覧会をやるとなると、自分から展覧会を申し出ると自動的に遺作展となってしまい、絵を売却した場合は所得税と住民税?がかかると言うのです。(税金がいくらかかるのかは分かりませんが。)
全体的に税務署とのやり取りは、噛み合わずちんぷんかんぷんで、恥ずかしながら何を仰っているのか私にはよく分かりませんでした。ので、理解不足ゆえ鵜呑みにはしないで頂ければ幸いです。。
 
また、絵の価値は絵画の団体や画廊に問い合わせればいいとか税務署は言ってたけど、祖父の希望していた価格帯と、団体や画廊が値付けする価格が一致するとは限らないと思います。
たった一枚からの絵でも収益をあげるには、言うのは簡単ですがなかなかそうはいきません。一方で多くの絵を売るのは、このご時世で絵がそんなに売れるとすれば、それは有名な画家の方で、なかなか厳しい現実があります。
 
もしかしたら、そんなことも考えて、祖父はオープンアトリエで飾るだけと考えてたんでしょうね。う〜ん、困った。ただ、以前にも言ったように今のアトリエでは、知り合いのMBA取得者にも相談しましたが、ビジネスモデルが成り立たないです。。
 
なんかもういっそのこと、門外不出にして家族だけで愛でるのでもいいような気がしてきました。あ〜、でも、なんかいい手はないかな。。。
ちなみに祖父は自分で見て、気に入らない絵はカッターで切り裂いて(その中には大事な絵も含まれてました)、焼却場へ持っていってました。かっこいい〜。